先輩社員の仕事品質保証

大学では電気の勉強をしてきたので、卒業後の進路には、その経験を生かしてものづくりができる企業を希望していました。地元で就職先を模索していたところ、白河オリンパスが内視鏡システムの製造を手がけていることを知り、社会貢献できることに興味をもちました。内視鏡は医療現場で役立っている様子が具体的にイメージでき、働く際のモチベーションにつながると考えたのです。そして、私が見学した機器メーカーの中でも、基板の実装から組立、完成品の出荷まで、自社で行っていたのは唯一、白河オリンパスだけでした。ものづくりのすべてにかかわれることに惹かれ、第一志望と決めました。

品質保証グループは複数チーム編成です。主に、品質システムの確立と維持・改善、外部規制や法規制への対応、新製品開発での品質評価などの役割を担っています。
医療機器は品質が最優先。しかし、どんなに品質が良いものであっても、お客様先での使用環境や使用状況によっては機器にトラブルが発生してしまうケースがあります。私のチームは、そのトラブルの原因を分析し、次の改善へ繋げて顧客満足度を向上させることが使命です。

まず、ユーザーから上がった機器トラブルは、営業部門経由で私のチームに届きます。それを分解したり基板を確認したりして、故障の原因を探っていきます。また、必要に応じて開発部門・技術部門のスタッフ、部品メーカーの協力も仰ぎます。その結果、故障の可能性を低減するために開発部門にフィードバックして、更なる改良の検討を促すなど関係各部署と協議します。取扱い上の課題があれば、その点を販売店経由でお客様にお伝えし、機器をお返しします。

私のチームはいわば、工場と市場との橋渡し役です。市場に最も近いセクションで、その反応をタイムリーに感じられることに魅力を感じています。時には、不具合について厳しいご意見をいただくこともありますが、故障が直り、「ありがとう」と感謝されたり、好意的な言葉をいただいたりすると、やはりうれしいですし、安堵しますね。

今後は、白河オリンパスの特徴である多彩な製品を扱ってきた経験を生かし、品質向上に貢献できる技術者としてのステップアップを目指しています。

仕事において大切にしているのは、現場・現物・現実を確認する「三現主義」。以前は利便性を優先して電話やメールでコンタクトを取っていましたが、人づての情報や文字を読んだだけではニュアンスが伝わりづらく、コミュニケーションエラーが発生してしまうこともあります。そのため、積極的に現場に赴くようにしています。

現物をくまなく調べても故障原因を究明できない場合は、製品が置かれている環境や使用方法が影響していることが少なくありません。例えば、周辺の電波や電源ノイズの変化が、誤作動を招くことがあります。また、不具合が確認できずに異常なしとして返却したにもかかわらず、トラブルが再発することもあります。

機器特有のトラブルなのか、使用環境や使い方が原因なのかの見極めは、三現主義を実践してこそできること。難しいケースでは、開発部門・技術部門などのスタッフを伴って現場を訪ねることもあり、全社一丸となって取り組んでいます。

白河オリンパスでは、医療用内視鏡システムの電光源装置、画像処理装置を製造しています。医療用内視鏡システムは、医師など専門分野の人でなければ触れられない特殊機器。医療貢献できるうえ、その機器を扱えることは大きな喜びで、誇らしくも感じます。まして、トラブルの検討では分解をすることもでき、エンジニアとしての好奇心を刺激されます。

職場では工学系出身や電気系の設計経験者など、メンバーのほとんどが技術系スタッフです。居室のほかに検討場があり、温度や湿度などをお客様先に近づけた環境に保ち、製品の不具合を検証できるようになっています。

就職活動では、会社を自分の目で見ることが大切です。例えば、メーカーの場合、何を製造している企業かはわかっても、どの工場で何をつくっているかまでは、現場に足を運んでみなければわかりません。まず、やりたいこと、得意なジャンルの企業にコンタクトを取って、各社の違いを知り、その中から自分に合った仕事を見つけていってください。

私が一緒に働きたいのは、自分の考えをきちんと主張できる人。私は完璧ではないのでほかの人の意見も聞かせてほしいですし、闊達な意見交換をしてこそ、互いに成長できると思っています。そのほうが、仕事も楽しくできるはずです。一緒に切磋琢磨していける方の入社をお待ちしています！