先輩社員の仕事品質保証

膨大な知識をもとに新製品を多方面から検証
出荷に向けて安全性を担保する最終ゲート
品質保証 / 2018年入社

卓越したカメラ技術に魅了され入社を決意

大学院では機械工学を専攻し、カメラを活用した農地調査システムについて研究していました。卒業後の進路にはカメラ業界を希望し、就職活動を開始。そこでとても魅力を感じたのが、オリンパスでした。カメラをはじめ、プリンタなど光学機器をマルチに扱う企業もある中で、オリンパスは内視鏡や顕微鏡といった「見る」ことを重視した製品が多かったからです。

また、在学中の研究が、オリンパスのNBI(狭帯域光観察)という技術に似ていて、親近感を抱いたことも、志望理由の1つです。私の研究は、農地の航空写真を撮影し、光の波長の違いから植物の生育状況や健康状態を解析するもの。一方、NBIは、がん等の病変に起こった毛細血管の変化を特殊光によって強調し、早期発見などをサポートする技術です。特化したカメラ技術に感動し、今後さらに注目が高まることが期待でき、入社を志しました。

生産工程の改善点を探り、安全な製品を市場へ

入社後は、品質保証グループで製品評価を行うチームに配属されました。品質保証グループは複数チームに分かれ、製品評価、出荷検査などを行う工程品質管理、生産トラブルの回避や再発防止、法規制対応、故障解析といった業務を担っています。

製品評価を行うチームでは、主に新製品の立ち上げと出荷検査基準書の作成を行っています。私の任務は新製品の立ち上げ業務の一環である設計検証。製品が規格通りに生産されているかをテストする仕事で、オリンパス本社で構造設計の試験をクリアした製品に対し、生産プロセスの面で問題がないか確認しています。また、工程設計のレビューも私が担当しています。生産工程にかかわる作業スタッフのミスは、不良製品の発生を招きかねません。それを防止するため、生産ラインの改善を図っています。

新製品や新機能を真っ先に試せるのが醍醐味

白河オリンパスでは、内視鏡の光源装置とビデオプロセッサーをメインに製造しています。内視鏡システムは、内視鏡や送気装置、超音波装置などさまざまな機器で構成されているため、品質保証の仕事では、各機器の相互作用や結合方法などについて幅広い知識が要求されます。また、企画から設計、製造、出荷に至るまで、各プロセス部門との連携も不可欠です。開発部門、技術部門、本社ほか、さまざまなセクションと接点があり、各分野で使う多様な専門用語も覚えなければなりません。日々勉強に追われ、なかなかハードですが、今はまだ新入社員を理由に質問ができる立場なので、不明点はすぐに確認したり、自分で調べたりして研鑽を積んでいます。

一方、製品評価のチームでは流通前に不具合などを検査するため、どのユーザーよりも早く新製品に触れられます。従来なかった機能なども最初に試せるので、とてもやりがいがあります。配属前は開発部門を希望していましたが、今はこの仕事の楽しさに気づき、品質保証グループで働けることをうれしく思っています。

将来は社内で一目置かれる内視鏡の専門家に

現在は新入社員をサポートする制度のもと、先輩の指導を受けながら新製品を立ち上げていますが、知識にしても着眼点にしても、先輩たちとの力の差を痛感しています。同じトラブル情報を耳にしても、私は目の前の状況に捉われて直接的な対処法しか思い浮かばないのに対し、先輩たちは全体を俯瞰して、生産工程や計画の進捗など、あらゆる方面への影響に配慮します。指導してくださっている先輩も、知識が豊富でとても頼りになる存在。私もその先輩を目標に、早く一人前になれるよう奮闘中です。

将来は、さまざまな製品に触れられる評価業務での経験を生かし、内視鏡製品のエキスパートになるのが夢です。「あいつに聞けばわかる」と言われるほど、社内一詳しくなることを目指しています。

そのためにも、不明点はその都度確認し、あやふやなまま物事を進めないことが大切だと考えています。業務ではマニュアル化されている内容も多いので、それに則った行動や判断を徹底しています。憶測で進めてミスが生じた場合、製品が出荷できなくなったり、患者さんに被害が及んだり、取り返しのつかない事態にもなりかねません。品質保証の責任として、業務では何事にも根拠を確認し、市場に安全な製品を送りだせるよう心がけています。

向上心を育む社風に働きやすさを実感

チームは和気あいあいとして、とても風通しの良い職場です。部長クラスの方でも、気軽に話しかけてくれます。また、挑戦してみたい仕事があれば、「まず、やってみて」というスタンスなので、モチベーションが上がります。

福利厚生も充実しており、28歳まで、または入社後5年間は、会社から車で約10分のところにある男子寮を利用できます。全室個室で、寮費には家賃のほか、光熱費や食費が含まれています。東京で生活する学生時代の友人と比べると、生活費は5分の1から6分の1程度。食事も平日の朝や夜は寮母さんが用意してくれ、昼は社員食堂でリーズナブルに食べられるので、かなり助かっています。

周囲に惑わされず、納得のいく進路へ

就職活動を成功させる秘訣は、焦らずにマイペースを貫くことだと思います。私も就職先が決まらず、プレッシャーを感じたこともありましたが、恩師や両親が相談に乗ってくれたおかげで、本当にやりたいことを見出せ、当社との縁にも恵まれました。社会人になれば難しい課題にぶつかったり、時には残業が続いたりすることもありますが、やりたいことができていれば頑張れます。

学生時代は勉強にも遊びにも励んで視野を広げ、これだけは人に負けない、頑張ったと言えるものをつくっておくといいでしょう。入社後、困難に直面した時の突破口になります。

技術開発系先輩社員の仕事 一覧